パンの資料

スパイスで整える カレーフィリングにプラスワン エスビー食品株式会社

スパイスで整える

カレーフィリングにプラスワン

 

協力:エスビー食品株式会社      https://www.sbfoods.co.jp/

IMG_4509.jpeg

今回はスパイスで整えると題し、美味しいカレーフィリングの考え方をエスビー食品株式会社さんにご協力頂き紹介していきます。

 

私たち人間は肺への気道と胃への食道が、喉で交差しているため、呑み込むときに喉から鼻へ抜ける匂いを感じることができます。鼻をつまんでものを食べると味もそっけもないのも、この喉の構造が原因です。

 

例えばワインを飲む際に、最初に鼻先から入ってくる匂いを楽しみ、次に口に含んで舌のうえで転がして飲み、喉越しから鼻にぬける匂いを楽しみます。

 

前者を「たち香」(オルソネーザル)、後者を「口中香」「あと香」(レトロネーザル)などと言いますが、この2つの経路からの香りの楽しむのです。

 

興味深いことに、同じチョコレートの匂いを嗅ぐのでも、鼻から嗅ぐのと喉ごしから嗅ぐのとでは、脳の反応部位に違いを感じ「たち香」より、喉ごし「あと香」で美味しいと感じているようです。

 

以上のように香りは食する際の重要な五感のうちのひとつです。

これを踏まえて美味しいカレーフィリングの考え方を検証していきます。

 

 

スパイスを使う際の注意点

 

①スパイスの香りは「移す」もの

スパイスそのもので香りを付与しようとすると香りが強過ぎて目立ち過ぎてしまいます。スパイスは香りを移して使用するとナチュラルに香り立ち味がまとまります。(香りを移す先の代表例:アルコール、油、水(牛乳など))

 

②スパイスの量は全体の0.10.5%が目安

0.1% →隠し味 ほんのり後ろから追いかけてくるイメージ

0.5%→主張 バニラ風、シナモン風とネーミング出来る程度

0.7%→主役 シナモンロールなど商品名に出来る程度

 

目分量でのスパイスの使用はNG

 特にオーバースパイスはNG。スパイスが効き過ぎて美味しくない時は大抵このケースです。

 

 

パン屋さんによくあるスパイスの活用例紹介

 

マヨネーズ↘︎                            ↙︎ウスターソース

       カレーパウダー

ケチャップ↗︎                               ↖︎ポテトサラダ

 

③スパイスは事前に調合するのがオススメ

調合することで味わい深く差別化につながる

調合割合の基本比率は(73)(82

 

調合後、徹底してもらいたいのが、一定期間寝かせることです。

香りが馴染みまとまり美味しくなります。

(スパイスの調合後短時間で熟成させるには、フライパンなどで香りが少し立つまで焙煎する方法も風味が際立ち、おすすめです。)

例 カレーパウダー+チリパウダー=82

 

④生よりドライ

パン屋さんは加熱調理が主体なのでドライがオススメです。

ドライは香りも安定します。

 

生パクチー<ドライパクチー

 

⑤スパイスを劣化させる三大要素

スパイスの大敵

「光」 「熱」 「湿気」

保管の際はパッケージの空気を抜き

しっかりと密閉し冷暗所で保管すること。

 

⑥目立たせたいスパイスは最後に投入

基本的には最後に入れたスパイスが一番際立ちます。

 

 いつものカレーフィリングにプラスワン!

 

スパイスや調味料をプラスし、他店との差別化をはかります!

IMG_4505.jpeg

エスビー食品のカレー粉

エスビー食品が自信をもってオススメする「赤缶カレー粉」。芳醇な香りと辛味のバランスが最高の逸品。

IMG_4501.jpeg

お子様向け

辛くないカレーアロマ 

辛みがほとんどないカレーパウダー。カレーの香りのみをプラスしたい時にオススメ。

IMG_4498.jpeg

 チョップドオニオン

玉ねぎを乾燥させ、大きめにカットしたもの。玉ねぎの甘味で全体的にマイルドに仕上がります。

IMG_4502.jpeg

 オニオンパウダー

玉ねぎを乾燥させパウダーにした、玉ねぎ100%の製品です。

 

より本格的に仕上げるなら 

 

IMG_4499.jpeg

クミンパウダー(ホール)

カレーには欠かせないスパイス。加えるだけでカレー感がアップし、一気に本格的なカレーフィリングに早変わり。

 

爽やかな仕上げで口当たりを軽くする

IMG_4503.jpeg

コリアンダーパウダー

爽やかな香りが特徴のスパイス。優しめな香りは、全体的に味わいを爽やかに軽くしてくれます。

 

 

香りをアップしたいなら

IMG_4503.jpeg

香りスパイス

コリアンダー、ちんぴ、クミン、シナモン、フェンネル、スターアニスなど香りのスパイスをバランスよく混ぜたもの。香りアップに最適。

 

 

 

ピリっと辛いスパイシーさをプラス

IMG_4507.jpeg

チリパウダー

唐辛子、クミン、オレガノなどを混ぜたシーズニングスパイス。カレー粉とはまた違ったバランスの味わいに仕上げます。

 

辛味をアップしたい時

IMG_4507.jpeg

辛味スパイス

コショー、赤唐辛子など辛いスパイスをバランスよく混ぜたミックススパイス。

 

ここからはカレーフィリングに調味料をプラスして

オリジナルカレーを完成させます。

 

果実の自然な甘みが奥行きをプラスします。

IMG_4435.jpeg

ジャム、フルーツチャツネ

アプリコットジャム、マーマレードジャムがオススメ。

フルーティな甘みで奥行きをプラス。

 

クリーミー・マイルドにするなら

IMG_4436.jpeg

乳製品

生クリーム、ヨーグルト、チーズなど。クリーミーで全体的にマイルドに仕上がります。

 

伸びをよくするなら

イメージ.jpeg

オリーブオイル

まろやかさと共に、フィリングの伸びをよくします。

 

大人系の奥深さには

IMG_4440.jpeg

赤ワイン

加えるだけで奥深い味わいにガラっと変わります。バルサミコビネガーもオススメ。

 

こってりまろやかにするなら

IMG_4438.jpeg

 

ピーナッツバター

こってりとしたまろやかさが加わります。

 

和風感を出すなら

IMG_4439.jpeg

麺つゆ、味噌

簡単に和の味わいに変化します。

 

今回はスパイス使いの奥深さをレポートしました。

国内で販売されているカレーフィリングはアレンジをしなくても

美味しいレベルの高い既製品がたくさんあります。

カレーパンのようなリピーターの多い製品はひと手間を加え

もう一種類お店に並べるのも有りかと思います。

次回はオリジナル性の高いカレーフィリング作りをお伝えする予定です。

関連記事

PAGE TOP