パンの資料

製パン基本のき 8 ベッカライ ブロートハイム 明石克彦 

製パン基本のき 8 ベッカライ ブロートハイム 明石克彦

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他には何かありますか?

 

明石

基本だと思っているのですけど、スタッフがお客さんと会話してパンを販売すると言うことです。

 

会話を交わすことでお店の印象も変わってきますからね

 

明石

修業時代の話になりますけど、店の前に大手のスーパーがありました。そこの店長は確か後に社長になって、その後コンビニの社長にまでなった人だと思うのですけど。

 

すごい方ですね

 

明石

当時そこのスーパーで朝市をしょっちゅうやってました。生産者が来て、野菜を売ったり、魚屋のおばちゃんがシジミ売りにきたり。「これは生だからこうやって食べたら美味しいよ」とか。そんな場面を目にして思い出したのが、子供の頃の八百屋さん、魚屋さん、酒屋さんの風景です。

 

スーパーで会話して買うなんてありませんもんね

 

明石

多分ですけど、スーパーが出来たお陰で、その地域の商店が無くなったのでしょうね。それで昔ながらの良さを再現したんじゃないですかね。店とお客が言葉を交わすのは、食べ物屋の基本みたいなものですからね、良い試みだなと思って見てました。

 

確かに商店街が少なくなってきて、見なくなった風景かもしれませんね

 

明石

勤務していた店でも対面でパンを販売するようになりました。ただ、全て対面じゃなくて袋物はお客さんに取ってもらって。

 

なるほど、全ては無くと言うことですね

 

明石

それと対面だからと言ってその分人件費が、掛かるのかっていうとそれはありませんね。セルフのようなトング、お盆など洗い物もありませんし。

 

人の問題は確かに感じていました

 

明石

セルフよりも人手が必要かっていうと若干は必要かも知れないけどそんなに必要なわけではありません。

 

 

そうですか、スタッフさんにはどんな指導をされているのですか

 

明石

会話しながら買ってもらうので言われたものは渡すだけではなく、まず買ったパンの確認をお客さんと交わします。これは必ずやらせてます。他に焼き立てですよとか、こういう食べ方してくださいとかって、マニュアルはないけど自分の意見で、私はこうやって食べるの好きですとかでも良いからとスタッフには伝えています。

 

そこは重要ですね

 

明石

例えばバケットが無い、お客さんが買いにきた時にそうだとすると、それで終わるような会話はしないように。次は2時間後に焼きあがるので予約入れましょうかとか。そうすると精神的にもちょっと満足して、物理的に物はないけど、精神的に3割ぐらいはちょっと2時間後に焼きたて買えるんだったら、ちょっとウキウキして帰ってもらえますからね。そういう会話をちゃんとするようにっていう前提でパンを売っています

 

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