パンの資料

製パン研究室 5  菓子パン製法の検証

製パン研究室 5
菓子パン製法の検証

国内のリテイルベーカリーにおける菓子パン生地の利用比率は高く、売り上げにも大きく関係するアイテムです。

今回の製法がベストという訳ではありませんが、菓子パンの現状を考えると、数をこなし安定した作業が行い、製品クオリティを維持できる製法が望まれていくと思われます。

菓子パン 配合 %

強力粉    10090、薄力粉10
パン酵母(生) 35
砂糖      20
塩        0.81
脱脂粉乳     3
全卵                          20
生地改良剤 必要に応じて使用
油脂     810
吸水                       40

2526℃で捏ね上げ、一次発酵(30分)→分割→冷蔵。

◯翌日に使い切るのであれば0℃で保存、翌々日まで使用するのであれば-5℃以下、または冷凍で保管。

原材料選び

◯小麦粉
薄力粉を使用していない配合も見かけますが、配合する場合は食感の好みを加味し1020%

パン酵母
翌日に使い切る場合は通常使用のパン酵母で問題はないが、冷蔵耐性のある酵母を使用するとより安定する。
生地玉冷蔵を前提であれば、45%配合。

◯糖分配合
餡パン、クリームパンなどに使う場合は2025%が目安。

◯生地復温(15℃以上)は必須。室温又はドウコンで調整。
冷凍生地→保存期間にもよりますが、冷凍耐性のある酵母+生地改良剤。生地復温15℃以上)は必須。

製法

砂糖、卵が多く生地の出来が遅い傾向ミキシングでしっかりと生地作る。

分割後、生地温度を速やかに下げ、発酵を抑制。その際に薄い冷凍天板使用がおすすめ。一時的に冷凍庫に入れる事も有効(凍結注意)。生地玉間隔を適度に空け、ビニールで覆い冷蔵。番重で冷やす場合、中段が冷え難いのであまり重ね過ぎないようにする。

●復温次第で製品ボリュームに影響します。
復温(生地温度)が安定していれば、ホイロ時間も安定し、製品の安定に繋がります。
生地作り、発酵、冷却、乾燥防止も重要な要素となります。

●他の注意点としてホイロの温度、湿度。復温した生地温とホイロの温度差が過剰な場合、生地表面に結露が起こり、火膨れ、腰持ちの悪い製品になる事も。例えば、生地の復温したのに餡子は冷蔵状態、包餡するフィリングの温度にも注意してください。最終発酵を一時的に室温で行う等で調整。

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